デジタルアセットに関する意識調査報告書(2023年6月)を公開しました
当協会が企画した「デジタルアセットに関する意識調査」の調査結果を公開しました。
調査実施・結果取り纏めにあたっては、当協会賛助会員でもある株式会社クニエ様のご協力をいただきました。
調査結果は以下リンクからダウンロード可能です。
STの定義とJSTAのカバレッジ
STの定義
セキュリティトークンとは、 ブロックチェーンネットワーク上で発行されるデジタルトークンのうち、 有価証券その他の資産や価値の裏付けを有するものを指します。 ブロックチェーンの特性を活かし、 裏付資産に対する権利をボーダーレスかつセキュアに移転可能とします。 日本法上では、 典型的には金融商品取引法上「電子記録移転有価証券表示権利等」と定義されるものを指しますが、 JSTAでは、 同法の適用のない資産等に対する権利をトークン化したもの及び当該権利を表示するトークンをも広くセキュリティトークンの定義に含んでいます。
STの定義とJSTAのカバレッジの関係を以下にお示しいたします。
他方、国土交通省管轄の不動産特定共同事業法(不特法)に基づき、不動産小口化商品をトークン化する取り組みについては、不動産会社など非証券会社を中心に取り扱う動きが見られていましたが、2023年3月14日に金融商品取引法等の一部を改正する法律案において、金融商品取引法のルールを適用することが示されたことから、現在ではほぼ見られなくなっている点に留意が必要です。
当協会では、法規制的な枠組みによる分類に加えて、セキュリティトークンのビジネス的な性質に着眼して、次のようなカバレッジを新たに設置しています。
代表理事挨拶
我々は、「セキュリティトークン(もしくは証券トークン)」が金融市場に大きな変革をもたらすイノベーションであり、ブロックチェーン技術の社会実装における本格的かつ現実的なユースケースであると考えています。
いっぽう、近年、ICOによる詐欺行為が多発したことから、トークンを用いた金融商品に対する信頼度は極めて低くなりました。トークンを用いた資金調達技術は誕生してまもない、新技術です。未成熟な技術のもとに実施されたICOは、詐欺行為を容易に行えてしまう危うさを内包した状態であったと認めざるを得ないでしょう。このような危うさを抱えたままでは、莫大な金額を扱う既存の金融商品のインフラとして、不適格であり、大手金融機関が参画することはできません。ましてや、日本は、大規模な暗号通貨流出事故を招いた当事国ということもあり、非常に慎重な姿勢となっています。
しかし、ICOが未成熟な環境で見切り発車でなされ、不正が横行したこと、イコール、トークンを使った技術に可能性がないとはなりません。現在、強固なセキュリティ環境のもと、コンプライアンス管理の遵守が徹底された伝統的な金融商品も、産まれた当初は、不正と詐欺が多発していました。 それを長い年月をかけて、投資家保護の仕組みが構築され、安全安心な金融商品エコシステムへと環境が整備されていきました。トークンを使った金融商品も同じことです。ICOにおける反省を糧に、システム的にコンプライアンスを強制的に遵守させた「セキュリティトークン」は、むしろ、既存の金融商品よりも、安全安心・省コスト・時間短縮・透明化など、多くの点でメリットをもたらす可能性があります。
今、欧米を中心に「セキュリティトークン」に関する研究がすすみ、セキュリティトークンを用いたエコシステムが構築されつつあります。いっぽう、日本は失敗から成功への道に挑む姿勢に乏しく、多くの経営者が様子見姿勢であるため、このままでは、欧米企業によるネット販売プラットフォームで日本の小売り市場が席巻されたように、金融市場も欧米企業によるプラットフォームを利用する状態になりかねません。
そこで、当協会は欧米に負けない「日本版セキュリティトークンエコシステム」の確立に貢献すべく発足いたしました。システム開発がもたらす変革スピードは増すばかりです。 今、様子見をしている経営者は、どのような状況になったときに手を打ち始めるか、考えを整理しておく必要があるでしょう。もし、金融当局によるガイドラインが確立してからセキュリティトークンエコシステムに参画しようというお考えであれば、当協会の設立趣旨に合致しません。もし、金融当局のガイドラインの草案作りに貢献したい、日本版セキュリティエコシステムの構築から関わりたいという向きは、ぜひ、当協会と一緒に取り組んでいきたいと念願しています。どうぞ、宜しくお願い致します。
一般社団法人 日本セキュリティトークン協会
共同代表理事 並木 智之・共同代表理事 増田 剛
協会の歩み
- 令和4年6月
- 法令ポイント勉強会
- 令和4年5月
- 法令ポイント勉強会
- ビジネス勉強会
- ST基礎勉強会#8
- 令和4年4月
- ビジネス勉強会
- 令和3年12月
- ST基礎勉強会#7
- 令和3年10月
- ビジネス勉強会
- ST基礎勉強会#6
- 令和3年9月
- ビジネス勉強会
- 令和3年6月
- Archax Ltd.と提携
- 令和3年5月
- ST基礎勉強会#5
- 令和3年4月
- ビジネス勉強会
- 令和3年1月
- 法令ポイント勉強会
- 令和2年12月
- STビジネスコンテスト
- 令和2年11月
- SecurityTokenMarketと提携
- 令和2年10月
- 2分科会発足
- 令和2年9月
- ビジネス勉強会×2
- 令和2年8月
- 法令ポイント勉強会
- 令和2年7月
- ビジネス勉強会
- 令和2年5月
- 3分科会発足
- STセミナー
- 法令ポイント勉強会
- ST事例セミナー
- 令和2年3月
- ST基礎勉強会#4
- 令和2年2月
- ST技術勉強会
- 令和2年1月
- ST基礎勉強会#3
- 令和元年12月
- ST基礎勉強会#2
- 会員総会#3
- 令和元年11月
- Tokeny Meetup
- Tokenyと提携
- STセミナー(大阪会場)
- 令和元年10月
- Securitize Meetup#2
- ST基礎勉強会#1
- 令和元年9月
- 会員総会#1
- 法令ポイント勉強会
- 各種団体主催イベントへの登壇 ( FIN/SUM2019 )
- 金融庁ディスカッション#2
- 令和元年8月
- 不動産の証券化に関するパネルディスカッション
- STO識者による各企業ピッチ
- ST認識調査アンケート
- 金融庁ディスカッション#1
- 令和元年7月
- 全4回勉強会
- 各種団体イベントへの登壇(一般社団法人Fintech協会、PropTech Japan)
- 令和元年6月
- 当Webサイト本番稼働開始
- 会員募集受付
- Slack運用開始
- 正会員・賛助会員専用ページ開設
- Securitizeと提携
- 令和元年5月
- JSTA設立